チアシードに関するお得な情報をお届けします。

チアシードや玄米を安全に食べるために知っておきたい「発芽毒」について

チアシードをはじめとする種子系のスーパーフードには「発芽毒」という危険性があります。
チアシードは安全・安心という情報が多く、実際に摂取している方でも「知らなかった!」という人も多い「発芽毒」について解説します。

発芽毒とは?

発芽毒は「アブシジン酸(ABA/ミトコンドリア毒)」という物質が原因です。
これはチアシードや玄米などに含まれている植物性ホルモンの一種で、発芽や細胞分裂に関わる物質です。これが大量に人体へ入ると、体内のミトコンドリアに悪影響を与え、様々な症状が出てしまいます。
具体的には慢性疲労・倦怠感・肥満・免疫力の低下・ガン・冷え性・むくみ・アレルギーなどが挙げられます。体内でエネルギーを生み出す効率が悪くなり、場合によっては十分なエネルギーを作れなくなります。
結果、低体温や体内酵素の働きにも影響を与えることになり、好ましくない状態になってしまいます。

キレート作用」も覚えておきたい状態です。
キレート作用とは、玄米やチアシードの表皮に含まれるフィチン酸という物質が強い力で体内のミネラルと結合することを指します。すると身体はフィチン酸と結合したミネラルを排泄してしまい「ミネラル欠乏症」になってしまうのです。

フィチン酸の強い排泄力が問題視される時は玄米が多いです。しかしチアシードにもフィチン酸は含まれており、キレート作用に注意する必要があります。

「発芽毒」によるトラブルは身体に有益な成分と害となる成分が一緒になっている状態によって起きてしまいます。

種のスーパーフードは危険?

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スーパーフードにはヒマワリの種やバジルシードなどの種子に分類される食品も多く存在します。もしかしたら「発芽毒」をもっているのではと気になる方も多いでしょう。
農薬などを懸念してオーガニックのスーパーフードを選んでいる方にとっては意外な伏兵かもしれません。

でもご安心下さい。発芽毒を取り除く方法はちゃんとあります。

アブシジン酸は植物の発芽や発達に関わる働きがあります。
わかりやすくいうと「まだ発芽する時期ではないよ」と種子や芽に働きかけて休眠状態に導くというものです。種が適切な環境で発芽・成長できるタイミングを見計らう仕事をしているのです。
人間の体内に入ると「発芽毒」という状態を招く可能性がありますが、アブシジン酸自体は植物が子孫を残していくうえで必要な存在なのです。

ですから必要以上に恐れることはありません。
栄養豊富な植物の力を貰って健康に過ごす為には発芽毒の仕組みを正しく理解し、そして上手に摂取していくことが大切です。

発芽毒を避ける「安全な食べ方」

基本は「浸水」です。
たっぷりの水に浸すことで、原因となるアブシジン酸を無害なファゼイン酸(PA)・ジヒドロファゼイン酸(DPA)に変化させることができます。

チアシードの食べ方では「水に浸して飲み物と一緒に」「ヨーグルトにかけて」という食べ方が推奨されていますよね。
これはチアシードの水溶性食物繊維(グルコマンナン)を出す為だけではなく、発芽毒を防ぐという意味もある食べ方なのです。

チアシードは「外見が苦手」という意見から、わざと浸水させずに直接まぶしたりする食べ方もありますが、できれば水に浸した方が好ましいです。

フィチン酸はというと、実は浸水すると健康効果を発揮します。
アブシジン酸が無害な成分に変化したように、フィチン酸はビタミンB複合体の一種である「イノシトール」という物質に変化します。
このイノシトールは脂肪肝や高血圧の治療にも使われている成分で、うつ病やパニック障害などにも有効だと考えられている成分です。

ただの玄米よりも「発芽玄米」の方が栄養価が優れている、という話を聞いた事はありますか? その理由は色々とありますが発芽毒やキレート効果を防ぐだけではなく、イノシトールによる効果も大きいのです。

進化型スーパーフード「ローストチア」

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発芽毒を防ぐ別の方法としては「加熱」も挙げられます。
アブシジン酸は約200度の加熱で失活すると言われています。
しかし、チアシードに含まれる成分の一部は加熱に弱いものもあるため、「浸水」で発芽毒を避ける食べ方が推奨されてきました。

それを克服したのが「ローストチア」と呼ばれるチアシードの進化型です。
チアシードを改良して焙煎をしたもので、加熱によって発芽毒の問題を解消することに成功しました。

胡麻のような香ばしい風味があり、チアシードとは違って浸水させる必要がなく、また加熱調理にも使う事ができます。
栄養素は従来のチアシードやホワイトチアシードとほぼ変わりがないことで注目の進化型スーパーフードです。

食事のバランスも考えて摂取しよう

発芽毒の対策として「浸水」と「加熱」を紹介しましたが、食事の栄養バランスも重要です。

特に「キレート作用」は強い力でミネラル分を排泄してしまうことが問題ではありますが、他の食べ物からミネラルを摂取している限りはキレート作用が原因でミネラル欠乏症になることはないと言われています。

栄養価の高い食品のみに頼らず、様々な食材から様々な栄養素を適切に摂取することが食による健康として理想的です。

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