アマランサスの摂取量と注意点!タンパク質の摂りすぎに気を付けて
アマランサスは「赤ヒエ」や「仙人穀」と呼ばれる雑穀です。
日本には江戸時代に伝来しており、スーパーフードとして注目される以前から国産品の入手が可能でした。
主食になるスーパーフードが欲しい・輸入品は農薬が気になる・安心して食べられる国産を入手したいという方に注目のスーパーフードでもあります。
アマランサスの特徴
アマランサスは「畑の肉」「スーパーグレイン(驚異の穀物)」と呼ばれるほどにタンパク質が豊富です。
タンパク質が豊富な植物といえば大豆などの豆類が代表的ですが、実はほとんどの穀物にはタンパク質が含まれていません。
白米と比較すると、タンパク質は2.5倍、食物繊維は5倍の栄養価です。
さらにカルシウム・マグネシウム・鉄分はなんと白米の12~50倍の含有量です。
加えて、亜鉛やリン、必須アミノ酸のリジンやメチオニン、フェルアラニン、ビタミンB群も含まれており、非常に優秀な栄養価の穀物であることがわかります。
1日の摂取量はどれくらいがいいの?
自宅で使っている白米を完全にアマランサスに置き換えてしまうという方もいますが、まずはスプーン1杯から試してみるのが良いでしょう。
アマランサス自体はクセがなく、子供でも安心して食べることができます。
実際に昔は青森県恐山で修行をする人たちがアマランサスを主食にして生活していたという歴史もあります。
しかし、スーパーフードは食べれば食べるだけ健康になる食品ではありません。
多くの人が実践している食べ方は、アマランサスを白米に混ぜて、炊飯器で一緒に炊く方法です。
さらにキヌアやアワ・ヒエなどを加えて「雑穀ごはん」にするという意見も目立ちました。確かに薄茶色や黒の雑穀が含まれているごはんは彩りも綺麗で栄養が高く健康的なように感じますよね。
1日あたり100gが適切だという人もいれば、大さじ1杯が適切だという人もいます。
人によって意見が異なる場合、どうしたらいいのでしょうか?
自分の食生活を振り返ってみよう
まずはどうしてアマランサスを食べようと思ったのかを考え直してみましょう。
「ベジタリアンなので動物性タンパク質を摂取したくないから」?
「野菜が嫌いだけど、食物繊維不足になりがちなのをどうにかしたいから」?
「食費を削りたいけど、健康が気になるから」?
例えば動物性タンパク質を摂取したくないからタンパク質が豊富なアマランサスを摂取したいという意見は理に適っています。
それでは、アマランサス以外にタンパク質を多く含む食品を毎日食べていないだろうかと考えてみましょう。
もし、毎日豆乳を飲む習慣があるなら「アマランサスの量は少なめにしても問題無いなあ」となります。
逆に、緑黄色野菜にばかり気を取られていて、タンパク質を含む豆類などを食べる習慣が全く無いという人は、豆乳を飲む習慣がある人よりもアマランサスを多めにするといいですね。
野菜が嫌いで全く食べないという人・食費を削りたい人も「この栄養は足りているだろうか?他の食事から摂取する機会はあるだろうか?」と考えてみると良いでしょう。
1日あたり100g以内で、自分なりに量を調節するのがベストです。
「毎日の献立を考えるのが大変でわからない!」という方は、主流の、大さじ1杯のアマランサスを2合の白米と一緒に炊飯する食べ方にしましょう。
他のおかずからタンパク質をはじめとする栄養素を補給できるので、無理にアマランサスを頼らなくても大丈夫だからです。
寧ろ、過剰な栄養素は摂取しても排泄されてしまったり、他の栄養の吸収を邪魔してしまったりするので、出来れば様々な食品から少しずつ栄養を摂るのが望ましいです。
アマランサスの食べ過ぎ?
アマランサスやキヌアなどのスーパーフードに置き換えてしまったという人に多いトラブルがいくつかあります。
ひとつは「カロリーオーバー」です。
ダイエット目的でスーパーフードを始めたけれども、「白米より栄養が高いから」ともりもり食べたら体重が増えてしまったというトラブルです。
アマランサスもキヌアも、カロリーの面だけ見ると実はあまり白米と大差がありません。だから「健康に良い」と思って食べ過ぎると失敗してしまいます。
次に「腸内環境の乱れ」があります。
食物繊維を多く摂取すると、排泄に時間がかかって便の水分が抜けてしまい、便秘になることがあります。これは便秘改善を目的にした方に多く見られるトラブルです。
それとは別に、アマランサスの場合は「お腹の調子が悪くなった」というトラブルもあります。
これはタンパク質が多すぎる食事が原因です。
身体の中で分解・吸収されずに余ってしまったタンパク質は、腸内で悪玉菌の餌になってしまうことが指摘されています。また、悪玉菌の増加によって生活習慣病を招きやすくなるのではないかという懸念もあります。
他には、脱水症状です。
タンパク質を消化・吸収する際にはエネルギーや水分を使い、腎臓や腸に負担をかけてしまいがちな点は留意しておく方が良さそうです。
スーパーフードは優れた栄養素を誇る一方で、その多すぎる栄養から過剰摂取に気を付ける必要があると言えます。
摂取する際は、少し少ないくらいを目安に摂取すると良さそうですね。