親しみやすくて取り入れやすいジャパニーズ・スーパーフードの魅力
スーパーフードは一般的に発祥の地であるアメリカで広く認識されていたり流行していたりする食品を指す場合が多いのですが「ジャパニーズ・スーパーフード」という概念も存在します。
日本に永続的に定着する活動を行っている日本スーパーフード協会が推奨する「ジャパニーズ・スーパーフード」とはどのようなものがあるのでしょうか?
ジャパニーズ・スーパーフードの定義
日本スーパーフード協会は日本国内でスーパーフードの啓発運動や情報提供を積極的に行っている団体です。
「ジャパニーズ・スーパーフード」はこの団体が考える広義のスーパーフードを指します。
具体的には様々な日本の食事を発酵食品・茶類・海藻類・伝統自然食品の四項目に分類したもので、その栄養価を今改めて日本国内外にアピールしていく目的があります。
「ジャパニーズ・スーパーフード」は上記の四項目に分類されるかどうかと基準としており、該当する食品かどうかの判断は厳密なものではありません。
その為「プライマリースーパーフード10」などの狭義のスーパーフードカテゴリーよりも多種多様な食品の名前が連なっているところが大きな特徴であると言えます。
発酵食品では味噌・醤油・糠・麹などの調味料や甘酒・納豆が上げられます。
茶類は抹茶や緑茶、番茶を主に指すようです。
海藻類は、島国であることもあり種類が多く、昆布や海苔、ひじきなどの他、加工食品として寒天やトコロテンも含まれています。
伝統自然食品は野菜が多いです。小豆や玄米、枝豆や生姜、梅干しなどが上げられています。
他にも該当する食品は多くあり、此処で挙げたものはあくまで代表的なものに過ぎません。
「これもスーパーフードだったの?」と驚く食品が多いのではないでしょうか?
2017年のトレンド予測にもランクイン
日本スーパーフード協会が2016年9月に発表した、2017年に流行が期待されるスーパーフードランキング「2017S/S トレンド予測 スーパーフードランキングTOP10」。
このランキングにはこれまでの流行を鑑みて改良を加えられた「進化系スーパーフード」や、様々な研究の末に商品化に至ったニューフェイスも多くランクインしています。
その中で注目したいのが第3位の「米ぬか油」と、第4位の「MUGI GOHAN《大麦(もち麦)》」です。
これらはどちらも日本発の食品で、これから注目されるであろう食品です。
酸化しないスーパーオイル「米ぬか油」
第3位の「米ぬか油」は「酸化しないスーパーオイル」として登場しました。
2017年のトレンド予測はアンチエイジングや美容志向が強い傾向がある為、その点を狙ってのランクインだと思われます。
「米ぬか油(米油・玄米油)」は、玄米を精米する際に出来る糠から抽出した油です。白米を主食とする日本らしい食品です。
大きな特徴は「油が酸化をしない」という点です。意識が高い人は既にごはんやおかずに、オリーブオイルのように振りかけて使用したり、そのまま飲んだりする習慣を作っているようです。
気になるポイントは「γ‐オリザノール」という米ぬか油特有の成分です。
これは、向精神薬や中枢作動薬として既に多くの臨床報告があり、更年期障害などの改善などに効果が認められています。
他の成分との併用を前提としつつも老人性痴呆症や動脈硬化、脳軟化症の治療薬としても活躍している成分です。
「米ぬか油」から摂取する程度では医薬品と同等~それ以上の効果の期待はできないでしょうが、摂取をすることで病気の予防になることはあるのかもしれませんね。
ただし、いくら身体に良い・効果があるとされているとしても、過剰摂取は禁物ですので注意しましょう。
日常生活の上で期待できる効果としましては、コレステロールの低下や抗ストレス作用が挙げられます。
今、国内外での需要が急激に増加している食品なので、一般のスーパーなどではなくインターネット通販を利用した方が確実に手に入るでしょう。
日本発の「MUGI GOHAN《大麦(もち麦)》」
これぞジャパニーズ・スーパーフードといえるのが4位にランクインした「MUGI GOHAN《大麦(もち麦)》」です。
日本では大麦(もち麦)として親しまれており、海外に発信していく為に「MUGI GOHAN」という名称が添えられました。
白米に大麦を混ぜて炊く麦ごはんは、かつて日本の主食でもありました。現在でも飲食店で提供される「とろろ飯」は麦ごはんであることが多いですよね。
現在、白米やパン、シリアルなど様々な食品が入ってきたことで腸内環境に不調を訴える人が多くいます。
大麦にはβ‐グルカンという水溶性食物繊維が多く含まれています。
この成分はプレバイオティクスの条件を満たす食品です。
わかりやすくいうと「消化器官上部で分解・吸収されずに腸まで届く」「大腸に共生する有益な細菌・善玉菌の栄養源となる」「腸内フローラを健康的なバランスに改善・維持する」「健康の増進維持に活躍する」という、理想的な腸内環境を生み出す4つの条件を満たす食品だということです。
大麦を摂取することで腸内環境が改善され、便秘対策や美肌効果が期待できます。
また、乳酸菌・ビフィズス菌の増殖を手助けし、ミネラル吸収を効率的にする働きもあります。
炎症性腸疾患への予防・改善作用も期待できるので、お腹の調子がイマイチという方にオススメのジャパニーズ・スーパーフードです。